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南極星(老人星)を見下ろす「島人の永遠の魂の故郷(イオ島)」漢拏山
2011.10.31 (月) 吳熙三 contributor@jejujapan.com

 

   
済州漢拏山の秋景色      撮影:吳熙三

  四方を海に囲まれた火山島である済州島、この島の中心で空を切り裂くように聳え立つ漢拏山は高さ1,950mで韓半島で最も高い。「空の銀河を引き寄せるほどに高い山」という意味を備えた名前を授けられた漢拏山は、昔から島人たちの心の中にしっかりと根を下ろした済州の象徴である。火山爆発によって形成された山頂のカルデラ湖である白鹿潭を中心に柔らかな稜線が海岸まで続く。

  遠くからだとそれほど高くは見えないが、漢拏山は数多くの峰と深い渓谷を備えた高山で、しかも360余のオルムを率いている。外見では慈愛に満ちた母性のイメージを与えるかと思うと、その一方で、荒々しく厳しい父性をも同時に備えている。高く広い海がそうであるように、漢拏山は高さと深さをこれ見よがしにして威張ったりすることなく、この地で暮らしてきた人々の胸の奥深く根を張った守護神であり親であるような山である。

  海抜高度にしたがって多様な気候帯を示す漢拏山では、ほかの山で見ることのできない独特な動植物が分布している。稀貴植物と冬にも青々とした森を備えた漢拏山は1964年、その真価を認められ、その一帯が天然記念物(182号)に指定され、1970年には韓国で7番目の国立公園になった。1992年にはユネスコ指定生物保全地域に指定されたかと思うと、2007年には我が国韓国で初めて、世界自然遺産に搭載登録されて、2010年には、世界地質公園として名前を挙げられ、世界が認める自然環境の宝の島であることを改めて証明した。

   
▲ 撮影:吳熙三

  めまぐるしい季節変化にしたがって異なった相貌を呈する漢拏山は、それだけにさまざまな異名をもつ。中央が高くて四方に柔らかな曲線を描いて広がっているので円山、白鹿潭のぽっくりと掘れた姿があたかも釜のようなので釜岳、あるいはまた頭が欠けているという意味で頭無岳と呼ばれてきた。道教の理想郷であり三神山のひとつである瀛州山も漢拏山が持っているもう一つの別名である。

  高、梁、夫の三姓の開国神話を抱えた漢拏山は1万8千の神々の故郷であり、数多くの伝説と神話の花を咲かせた済州人の魂の故郷であった。漢拏山から生まれ、本郷神として崇め奉られてきた漢拏山神神話と秦の始皇帝の命を受けて不老草を探し求めてきた徐福伝説、茫々とした大海上に済州島を創造したソルムンデハルマンが溺れ死んだというムルジャンオリ伝説など、漢拏山は神話と伝説に満ち満ちた山である。

  金剛山、智異山と合わせて我が国の3大霊山の一つに数えられる漢拏山、済州に赴任した牧民官や流配の身から解き放たれた有名人士たちは漢拏山の頂上に登り、磨崖刻を刻み、自分自身の文集などに漢拏山の登攀記録を残した。風景も独特だが、今のように交通が発達してはいなかった時代には漢拏山に登ることは生涯に一度あるかないかの願ってもない機会だった。その上、漢拏山は我が国では無病長寿の象徴として知られた南極の老人星(南極星)を見ることができる唯一の山であり、牧民官たちにとっては、漢拏山登攀は必ずや果たすべき生涯の目標だったであろう。

  済州五賢の中の一人である沖庵金淨の『済州風土録』には、「老人星は大きさが明けの明星に似ており、南極の中心にあって地上には出てこないので、もしその星を見れば長寿を授けられる縁起のいい星」と記録されている。春分と秋分の間、夜空にしばし現れては消え去る老人星は寿命の星を意味し、韓国では漢拏山だけで見ることができる。今でも漢拏山には老人星を眺めることができたという南星台が残っている。頂上から西帰浦に続く登山路にある。

  済州島の中央に聳える漢拏山は、済州の歴史を全身で抱きかかえる証人であり、その歴史の傷跡がひっそりと残っている。日本の植民地期に日本軍は漢拏山の御勝生岳の頂上に日本軍対空砲陣地と洞窟を作った。4・3事件当時には遊撃隊員の本拠地になり、血なまぐさい戦闘が繰り広げられもした漢拏山には、当時の住民たちが身を隠すために積みあげた石垣と遺物が散在している。

  漢拏山は今では毎年、百万を超える登山客が押し寄せる韓国の名山である。漢拏山の冬は異国的な風景と共に、この世を丸ごと吹き飛ばすような荒々しい風の王国に変貌する。白鹿潭を中心に長項(チャングモク)や 龍鎮閣 (ヨンジンガク) 、ソンジャクジワッなどの漢拏山の高地地帯は、全くの新しい世の中のような純白の水彩画を描き出す。

2012年正月、あなたは島人の永遠の魂の故郷である漢拏山に広がる銀世界に登る。


文 : 吳熙三   contributor@jejujapan.com

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